SAGA26
第26回SAGAシンポジウムは以下のように、対面で開催いたします。
1日目と2日目で会場が異なりますのでご注意ください。
みなさまのご参加をお待ちしております!
日時:2024年11月9日(土)~11月10日(日)
テーマ:「ヒトと大型類人猿の育ち方・育て方」
会場:中部学院大学各務原キャンパス・東山動植物園
11月1日掲載!
*SAGA26の後に、同会場でオランウータンに関する講演会が開催されます!!
オランウータン講演会「オランウータンのココがすごい!」
日時: 2024年11月10日(日)13:00~13:30(開場12:50)
場所: 東山動植物園 動物会館レクチャーホール
講師: 市川市動物園 園長 水品繁和 氏
詳細:https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/news/2024/10/post-1186.html
ポスター発表とブース出展
<ポスター発表>
大型類人猿をはじめ、さまざまな野生動物に関する発表を歓迎します。研究発表のほか、保全・動物福祉・環境教育など、どのようなテーマでも結構です。
また、新規の発表内容のほか、既発表のポスターでの参加も歓迎しております。
日時:2024年11月9日(土) 16:30~17:30(12:00より掲示可)
場所:中部学院大学各務原キャンパス内ホール
ポスターサイズ:幅90cm程度、高さ180cm以内
申込締切:10月10日(先着30件まで)←締め切りました
<ブース出展>
動物や動物園に関係する各種団体の広報活動を目的としたブース出展を募集し
ます。
日時:2024年11月9日(土) 13:00~17:30(12:00より設営可)
場所:中部学院大学各務原キャンパス内ホール
SAGA20のポスター発表
SAGA20のブース展示
参加方法
動物園、保育、野生動物の保全や研究などに興味のある方など、どなたでもご参加いただけます。一般や中高生の参加を歓迎いたします。
参加費は無料です。(2日目会場の東山動植物園の入園料は別途お支払いください)
両日とも、会場の定員には限りがありますので、上限を超えた場合には入場制限をさせていただく場合もあります。
開催場所:
1日目【11月9日(土)】:中部学院大学各務原キャンパス 大講義室 <Google map> <キャンパスマップ>
2日目【11月10日(日)】:東山動植物園 動物会館(正門付近) <Google map> <園内マップ>
1日目のプログラム終了後に簡単な交流会を開催する予定ですが、全体の懇親会は行いません。
1日目 プログラム(中部学院大学各務原キャンパス 大講義室)
12:00開場 ※開場時間前も建物内へは立入り可
13:00-13:10
開会のあいさつ・司会 林美里(中部学院大学・日本モンキーセンター)
1日目テーマ「ヒトの子育て、子育ちと動物園・大型類人猿」
13:10-13:40
動物園保育(ZOO育)のススメ 佐々木匠(埼玉県こども動物自然公園)
動物園にはヒトの子育ちを促す要素に溢れている。適度な刺激量(色・音・臭い等)があることや多様性があることは、子どもが主体的に働きかけ、そこから様々な学びを得られるような豊かな環境であると言える(高山 2018)。「自然保育」や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」という観点から、あるいは動物園の実態や実施するプログラムから動物園におけるヒトの子育ち・子育てを考えたい。
13:40-14:10
保育現場における動物園等の利用の実態~保育者の意識と子どもの体験(育ち)の視点から~
梅田裕介(中部学院大学)
子どもは興味をもった環境に自ら関わり、そこで生じた体験を通し多様に育っていく。その環境の一つに「施設」があり、さらに「身近な動物への親しみ」も幼児期に育てたい一つの育ちとされる。今回は、動物園等の園外保育に係る保育者アンケート調査を基に、保育者の意識を示す。その際、子どもの育ちの視点も交えながら、保育・子どもの立場から見た動物園やその利用についてざっくばらんに話題を投げ、次の討議の材料としたい。
14:10-14:40
動物園のゴリラの前で子どもと保育者は何を話しているのか? 竹ノ下祐二(岡山理科大学)
友だちや保育者との会話は、未就学児の動物園体験を豊かにするうえで重要である。動物園でゴリラの観察をしていた時、たくさんの幼稚園・保育所の遠足団体と出会った。子どもたちは自分たちがみたゴリラに対して多様な発話をしていた。一方、保育者の発話は子どもをコントロールする内容が多く、動物に関する子どもの発話への応答は限定的であるように思われた。動物園遠足における会話を豊かにするために何が必要か、ともに考えてゆきたい。
14:50-15:20
コメント 白木康雄(東山動植物園)・西垣吉之(中部学院大学)
15:20-16:00
総合討論
ポスター発表
16:30‐17:30
ポスター発表
2日目 プログラム(東山動植物園)
9:05開場 ※動物園の開園は9:00
2日目テーマ「大型類人猿の育ち方、育て方」
9:30-9:35
趣旨説明・司会 竹ノ下祐二(岡山理科大学)
9:35-10:05
東山動植物園飼育下におけるオランウータンの育ち方・育て方 木村幸一(東山動植物園)
東山動植物園では、1964年から2024年まで継続的にスマトラオランウータンを飼育してきた。その間17例の出産があり、死産等を除くと2例の自然哺育、3例の介添哺育、7例の人工哺育の飼育を経験した。自然哺育は全ての育児をメス親に任せて担当者はメス親のケアに徹する程度で順調に成長した。介添哺育は直接動物舎内に入り新生児を乳首に誘導したり、哺乳瓶で新生児に人工ミルクを与え、日頃のケアはメス親に任せた。人工哺育は何らかの理由でメス親が子育てをできなかった新生児を人の手で育てた。
10:05-10:35
ゴリラのオスの独り立ち:オスはどのように群れを出ていくのか 藤田志歩(鹿児島大学)
ゴリラは単雄複雌の群れをつくり、オスは14歳前後で生まれた群れを離れ、自らの群れをつくるべく「独り立ち」をする。オスはいくつかの成長段階を経て群れを出るが、性成熟してからもなお数年間は群れにとどまる。このワカモノ期のオスは、急速な身体的成長とともに、群れの中の社会関係も徐々に変化が見られる。オスはどのように群れを出ていくのだろうか。ガボン共和国ムカラバ−ドゥドゥ国立公園におけるニシゴリラの研究事例を紹介しながら、ゴリラのオスの育ち方について考える。
10:40-11:10
人工保育個体が群れで暮らすことの大切さ~チンパンジー社会の事はチンパンジーから~
大栗靖代(日立市かみね動物園)・久川智恵美(わんぱーくこうちアニマルランド)
チンパンジーの人工保育は昔から各地の動物園で行われ、健康管理を怠らなければ成長させることは難しくなくなってきています。しかし、社会的発達への影響を考え早期に群れ復帰させることは国内では例が少なく難しいものと考えられていました。かみね動物園では2011年から3例の赤ん坊を群れ復帰させ、個体の性格も影響してきますが、機会を与え、手順を踏めば、早期の群れ復帰は不可能ではないと示されました。それぞれがヒトからは学べない「チンパンジーらしさ」を身に着けながら成長していく姿をご紹介します。
11:10-11:40
”よその子”を育てるボノボ:他集団からの養子取り事例の観察と長期調査の重要性
徳山奈帆子(中央大学)
ゆっくりと育つ大型類人猿の子どもにとって母親は重要な存在であり、母親の死は子どもの生存を大きく脅かします。時に同種他個体、特に生前の母親と仲が良かった個体や血縁個体が、「養母・養父」となって孤児の世話をすることがあります。本発表ではルオー学術保護区ワンバの野生ボノボにおいて観察された、今までに例がない、他集団の孤児を集団の仲間として受け入れ、メスが養母となった2つの事例について紹介します。
11:50-12:30
パネルディスカッション
主催: SAGA